珠玉のプログラミング

珠玉のプログラミング―本質を見抜いたアルゴリズムとデータ構造

珠玉のプログラミング―本質を見抜いたアルゴリズムとデータ構造

速いプログラムを,できるだけ正確に書くための,アルゴリズムとデータ構造の改良と,コーディングの工夫の方法に関する本.原著の初版は1985年なので,もう古典に属する本なのかもしれないが,1999年に第二版として内容が大幅にアップデートされているようだ.そもそも,扱われているアルゴリズムは普遍的なものであるし,その方法論も,現在においても,色あせてはいない.

内容は,ケーススタディをベースとした分り易い解説で構成されている.話題についても,計算量といったアルゴリズム理論に関することから,mallocにおけるメモリ消費量などの具体的な実装に関することまで幅広い事柄が取り上げられている.

各章ごとに演習問題や,より発展的な内容を取り扱った書籍も紹介されており,この手の分野の取っ掛りとしても,かなり完成度の高い本となっている.