情熱大陸 05/1/16

プロクライマーの小山田大.クライミングの映像をTVで見ることは,なかなかないので,ちょっと嬉しい.しかも,ボルダリングの映像は,ほぼ初めてに近いかも知れない.ボルダリングとは,ロープを使わずに岩を登るジャンルのこと.ロープを使わないので,飛び降りれるぐらいの高さぐらいまでの岩を登る.それ以上の高さになると命綱となるロープを使って登ることになる.

それにしても,小山田大のクライミングは,ダイナミックかつパワフルで,人間離れしている.指一本で岩にぶらさがりながら,笑っているのは,信じがたい.ランジ(手が届かない岩にジャンプして飛び付く動きのこと)でジャンプする距離も凄い.とても自分と同じ人間とは思えない.ほかのスポーツ,例えばマラソンの一流選手などは,言ってしまえば,単純に速かったりするだけで,自分の延長線上にあるような気がする.(もちろん実際は,そんなことはないのだろうけど)クライミングについては,いくら自分の延長線を拡大解釈しても,指一本で懸垂ができる気はしないし,何百メートルの絶壁にいる自分を想像しても,ろくな想像ができない.もっとも,そんなことを思うのは,以前,クライミングに一年ほどはまっていたのだけど,一瞬で自分の才能の限界にぶつかって止めた,という経験があるからかもしれないが.

小山田大の印象的な言葉として,「インターネットとかで国境はなくなっているのに,国内選手権のように国境の枠を作るのは卑怯だ」というのがあった.今の世の中では,どんなジャンルでも一流になると,国境は自然となくなっていく気がする.